手紙

2018.11.25 

横浜東口の寂れた居酒屋の3階座敷で、7人から始まったサークルが2周年を迎えた。



2年前、大阪転勤を言い渡されたはずが、1年半横浜で勤務することになった。

会社の同期とも疎遠になっていた俺は、暇を持て余してネット掲示板の怪しげな集まりに参加した。

横浜駅東口の郵便局前で待ち合わせた。
最初は男6人で、まともに話せる奴は横に座っていたパーマのやつだけだった。
なんてしけた会なんだろうと思った記憶がある。

あとで1人の女性が合流し、全員が揃った。

「お前ら幹部やってくれ」
発起人の胡散臭い20歳は俺たちにそう告げた。



「あれから2年が経って」

昔、自分のバンドの曲にそんな歌詞を書いた。
あの時は、何もかも変わってしまっても、昔の彼女にもらった手紙を捨てられない気持ちを歌った。


あれから2年が経って、7人のうち3人は去り、1人は名古屋にいる。

けれど、あの日7人で始まったサークルは、今では50人を超える大所帯になった。

嬉しいこと、悲しいこと、辛いこと、数えればきりがないけど、今日も明日も続いていくといい。

俺は今、サークルに生かされている。
良い3年目にしよう。


東京で死ぬ

26歳、社会人の生活

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